マットレスのメンテナンス
メンテナンス次第でマットレスの寿命が変わる
マットレスは日頃のメンテナンスが大切です。
メンテナンス次第で、マットレスの寿命が決定的に違ってくるからです。
マットレスは決して安いものではありませんし、一度購入すれば長期間使う商品です。
高額なマットレスを買っても雑に使っていれば、その耐用年数は数年程度になってしまうかもしれませんが、大切に使い、メンテナンスを怠らなければ10年以上は性能を発揮してくれるでしょう。
使える期間が数倍になるくらいメンテンンスは重要で、決定的な役割を果たすのです。
マットレスは定期的な天日干しが不可欠
マットレスのメンテナンスの主役は、やはり「天日干し」です。
太陽のエネルギーをいっぱいに含んで、前夜の汗などによる湿気も効果的に取れるのです。
ふっくらしたマットレスで横になると、太陽の匂いがして、ほのかに幸せな気持ちになります。
「今夜はこのふっくらマットレスに眠るんだ」と思っただけで満ち足りた気持ちになるでしょう。
但し、マットレスの場合、種類によっては天日干しができないことがあります。
コイルマットレスなどは重たいので、天日干しができませんし、エアウィーヴなどのファイバー系のマットレストッパーも熱に弱いので、天日干しが禁止され、陰干しが推奨されています。
また、高層マンションなどでは、バルコニーでの天日干し自体が禁止されているケースもあるでしょう。
天日干しがいいことはわかっていますが、マットレスは必ずしも天日干しができるわけではありません。
場合のよっては、陰干しや布団クリーナーの使用を優先的に考える場合もありますので、注意が必要です。
ふとん乾燥機の活用もおすすめです。
マットレスは湿気対策が重要
マットレスの湿気対策だけではダメ
天日干し後のマットレスのふっくら感は、部屋に取り込まれたとたんに、少しずつ失われていきます。
マットレスが室内の湿気を吸ってしまうからです。
湿気は、湿度の高いほうから低いほうへと流れ、均等な湿度になろうとするため、一方のマットレスだけが乾燥していても、もう一方の室内の湿度が高ければ、湿度のバランス作用が働いてしまうのです。
いくら天日でマットレスを乾燥させても、部屋に取り込んだとたんに、徐々に室内の湿り気を吸収していまうわけです。
「だったら干す意味なんてないじゃないか」と思う人もいるでしょう。
しかし、太陽熱でマットレスは乾燥できましたし、同時に掃除機でダニやホコリも吸っておけば、衛生的な睡眠環境になったことは間違いありません。
だからこそ、天日干しした日のマットレスはサラっとしていて寝心地がよいのです。
少なくとも、乾燥したマットレスが部屋の湿気を少しは吸ってくれたと思えば、それはそれで効果があったといえるので、マットレスの天日干しを否定することはないでしょう。
ただ、同時に室内の空気の入れ替えなどをして、マットレスの天日干しがより効果的になるような工夫をしておく必要があるのです。
押し入れ収納は危険
起床直後にマットレスを押し入れやクローゼットに収納している場合は、湿気対策としてはNGと言わざるを得ません。
押し入れやクローゼットは風通しが悪いので、室内で最も湿っぽい場所です。
ただでさえ湿っぽい場所に、寝起き直後の寝汗を吸った状態のマットレスを収納してしまうのは、大変危険です。
湿度が高いことは、カビが発生しやすく、ダニも集まりやすい状況です。
その上、押し入れやクローゼットは、こまめに掃除をする場所でもないので、ホコリが溜りやすいのです。
これでは、マットレスの湿気が開放できないだけではなく、さらにダニやカビなどのアレルギーの原因も取り込んでしまうリスクを背負うことになるのです。
この危険な状態を防止するためには、まず起床後すぐにマットレスをしまわないこと。
押し入れやクローゼットに収納する前に、少し乾燥させる時間をつくることが大切です。
そして、押し入れやクローゼットは、こまめな風通しと、清潔に保つ心掛けを持つこと。
その上で、マットレスが直接に壁面に触れないように、スノコを敷いたり、発泡スチロールで壁面との間に空間をつくるなどの工夫が必要になるのです。
マットレスの意外な乾燥方法
マットレスを押し入れやクローゼットに収納している場合、毎朝、起床直後に寝汗を吸収した湿気たっぷりの状態で押し入れやクローゼットにしまわれてしまう。
そして、日中はマットレスが押し入れやクローゼット内部の湿気を十分含んでしまう。
夜になると、最も湿った状態で、またマットレスが使用される悪循環を繰り返していることになります。
この循環の間に、天日干しのリフレッシユ休暇があることは、マットレスにとっては幸いなことなのです。
マットレスを押し入れやクローゼットにしまっている場合には、是非、マットレスを干してあげてください。
そして、この循環には、もう一つのポィントがあります。
それは「人が睡眠のために使う時間」です。
湿った状態のままで畳や床に敷かれたマットレスの上に人が横になれば、人が発する熱でマットレスが乾燥されます。
つまり人間が「乾燥機の役目」をしているのです。
こうして、人間の発する熱で乾燥したマットレスを素早く干せば、より効率的に乾燥させられるのです。
万年床が湿気対策になる
もし部屋に余裕があるのなら万年床をおすすめします。
風通しのよい部屋にマットレスを広げておけば、湿気は発散され、ふっくら感が戻ります。
お年寄りや忙しい人がこの話を聞いたら、きっと大喜びでしょう。
ずぼらでマットレスをしまわないのではなく「乾燥のために出しているのだ」との大義名分ができるのですから。
といっても、部屋の中で万年床のままにしておく場合は、マットレスをひっくり返して、畳やフローリングに接していた面を上にしなければ、効果がありません。
畳やフローリングに接している部分は、体から出た汗などがたまるため、一番湿気が多くなります。
まずはその湿気を発散させるために、マットレスのひっくり返し作業はとても重要になります。
そして、その日の夜は、ひっくり返した面をそのまま上にして休み、翌朝、またひっくり返す 。
これを繰り返しながら、同時にマットレスの上下も入れ替えれば、ヘタりを均等にすることもできるので、マットレスの寿命を延ばすこともできるのです。
すのこでマットレスを乾燥させる
「すのこ」を使って、換気をよくする方法も有効です。
コイルマットレスなどを使用していて、天日干しできない人にとっては、これが最低限の手入れといえます。
ベッドタイプの固定式のすのこもあれば、折りたたみ式やロール式などのコンパクトタイプもあります。
折りたたみ式やロール式などは、使わないときは簡単にしまえるので、室内を広く使うことができます。
用途に応じて、いろいろなタイプのすのこが選べるので、すのこの活用を検討してみてください。
こうした毎日の細やかな心配りとメンテナンスで、マットレスの状態をよくすることができ、よい睡眠環境をつくることができるのです。
これを継続させられれば、マットレスの寿命は確実に伸びるのです。
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