毎日、人間の汗や皮脂と触れ合っているマットレスは、想像以上に汚れます。
衛生的な睡眠環境のためにも、掃除は定期的にするべきです。
汚れの放置は頑固なシミや黄ばみの原因となり、マットレスの寿命短縮に直結します。
とはいえ、効果的な掃除方法が分からないとの声が多いので、無駄なく、効率的で快適な寝床を作るための「マットレスの効率的な掃除の仕方」と「マットレスの掃除の手間を激減させるコツ」をご紹介します。
家事の負担を大きく減らしつつ、簡単にカビやダニ対策ができます。
マットレスの汚れの種類
■おねしょ・飲み物などの液体汚れ
■ハウスダスト・ペット汚れ
■ダニ・カビ
マットレスの主な汚れには「寝汗・フケ・皮脂など人間由来の汚れ」「おねしょ・飲み物などの液体汚れ」「ハウスダスト・ペット汚れ」「ダニ・カビ」などがあります。
マットレスは汚れているようには見えなくても、汗や湿気によってジメジメしているため、カビが発生しやすい環境なのです。
また、髪の毛やフケ、皮脂汚れ、布団から出たホコリなどが付着しているため、これらの汚れをエサにダニが繁殖しやすくなっています。
特に、梅雨から夏場は、マットレスの湿気対策を万全にし、定期的に表面の汚れを取り除く必要があります。
マットレスの掃除方法
簡単にできるマットレスの掃除
■ベッドシーツやパッドを交換
■窓を開けて室内の湿気対策
■マットレスのローテーション
■マットレスの陰干し
最も気軽で効果的なのが「マットレス表面の掃除機がけ」です。
ダイソンなどのハンディクリーナーやレイコップなどの布団クリーナーを使い、週に1回程度、マットレス表面の汚れを吸い取りましょう。
縫い目部分にホコリが溜まりやすいキルティング仕様のマットレスは、目地を念入りに掃除機がけし、ホコリを取り残しさないように注意してください。
また、マットレスの湿気対策として、ローテーションもおすすめです。
定期的にマットレスを移動させれば、湿気が放出されるので、カビやダニ対策になります。
さらに、風通しのよい場所でのマットレスの陰干しも、ダニやカビの繁殖防止に効果的です。
寝汗・フケ・皮脂などの汚れの掃除
フケや皮脂の掃除方法
マットレス表面に付着したフケや皮脂などの汚れは、3~4分の丁寧な掃除機がけで、きれいに除去できます。
特に、髪の毛が溜まる頭部、マットレスとベッドルームの間などを重点的に清掃しましょう。
掃除機の先端に隙間用のブラシをつけて汚れを掻き出しながら、吸い取るのも効果的です。
これはハウスダストやペットの毛でも同様です。
こまめな掃除機がけが大切になります。
寝汗の掃除方法
人間は毎晩200mlの汗をかくので、どうしてもマットレスは汚れてしまいます。
マットレスの寝汗対策として最も有効なのは「定期的なマットレスの換気」です。
以下手順に従い、湿気を放出すれば、十分なカビ対策になります。
■窓を開け室内の風通しを確保する
■エアコンを除湿モードにし部屋の湿度を下げながら、エアコンの風をマットレスに当てる
■マットレスに本などを挟んで、裏側の換気も行う
おねしょ・飲み物などの液体汚れ
おねしょや飲み物などのシミは、以下手順で掃除してください。
②絞ったタオルをマットレスの汚れた箇所に軽く押し当て汚れをタオルに吸収させる
③この作業を汚れがなくなるまで繰り返す
④乾燥させる
お子様のおねしょの場合、濡れている部分に未使用のオムツやペットシートなど吸水性が高いものを押し当て、その上に汚れてもいいバスタオルを敷き、上から足踏みをして水分を吸収させると効果的です。
さらに、重曹水(水:300ml、重曹:大さじ1~2杯)をスプレーボトルに入れ、汚れた箇所に吹きかけ、水分をタオルで吸収すると、より臭いが取れるはずです。
その際は、マットレスのウレタン部分に重曹水がかからないようにしましょう。
濡れるとウレタンが劣化するのでマットレスの寿命を縮めるます。
ダニ・カビ
マットレスのダニやカビは、個人でできる対策は限られてきます。
特に、広範囲のカビは、対処のしようがないので、廃棄するしかないでしょう。
もし、小範囲のカビであれば、クリーニング洗浄業者を使ってください。
プロ用の高温スチームクリーニングであれば、熱の力で殺ダニ、除ダニが期待できます。
マットレスクリーニングの費用は、1万円~2万5千円程度が相場なので、使用中のマットレスの購入金額と残りの耐用年数を考慮し、業者依頼の可否を検討してください。
NGなマットレスの掃除方法
マットレスはデリケートな寝具なので、どんな掃除方法でもいいわけではありません。
NGな掃除方法があるので、注意してください。
天日干し
基本的にマットレスの天日干しは厳禁です。
高反発ウレタンであっても、低反発ウレタンであっても、ウレタン素材は直射日光で激しく劣化してしまいます。
また、ファイバー素材のマットレスは、熱に弱いため、天日干しにより、変形や溶け出すリスクがあります。
マットレスの換気は、陰干しが基本です。
水洗い
エアウィーヴなどのファイバー系マットレス以外は、濡らす掃除はおすすめできません。
ウレタンは、水によって加水分解という化学反応が起こり、素材が劣化します。
ラテックス素材のマットレスも同様です。
カビや異臭を改善しようとし、丸洗いをしてしまうと、それが致命傷になるので、くれぐれも水洗いは回避するようにしましょう。
マットレスの掃除のまとめ
マットレスの掃除に万能な方法はありません。
マットレスの種類や汚れのタイプに合わせて適切な掃除方法を選択しましょう。
マットレスの掃除のコツは、定期的なこまめな掃除です。
カビやダニが発生する前のこまめなメンテンスが肝要なのです。
もちろん、マットレスパッドやプロテクターなどの活用も有効ですし、カビ対策としての除湿シートなどの積極活用もおすすめです。
もし、メンテンスができない状態まで事態が悪化していれば、マットレスの買い替えを決断しましょう。